2026/03/23 09:12
講師・渡部利範がキヤノンに入社したのは1970年代のことです。複写機の電気回路設計からキャリアをスタートし、その後、品質本部 製品安全技術部へ異動しました。
そこで担当したのは、事務機・映像機器・医療機器・半導体製造装置の製品安全性と信頼性。一台の製品が市場に出たあと、どこで、なぜ、どのように壊れるのか。それを追い続けることが仕事になりました。
世界18カ国36都市で、電源を測った
1990年代後半、渡部は一つの問いを持ちました。「世界各地の電源品質が、製品の故障にどう影響しているのか、誰も測っていないのではないか」。
当時、電源品質を体系的に測定した研究は存在しませんでした。渡部は自ら測定装置を設計・製作し、18カ国36都市を回って電源品質の実態を記録しました。雷サージ、過電圧、高調波——国によってまったく異なる電源環境が、製品の発火・発煙事故とどう結びついているかを、データで示したのです。
この研究は後に論文としてまとめられ、学会で発表されました。現在の5章「製品安全技術」の5.6節・5.7節は、この仕事が原点になっています。
国の審査員として、日本中の企業の安全活動を見てきた
2007年に独立し、株式会社テクノクオリティーを設立。技術コンサルタントとして活動する傍ら、経済産業省「製品安全対策優良企業表彰制度」の審査員を2009年から2023年まで14年間務めました。
この役割は、日本のものづくり企業がどのように製品安全に取り組んでいるかを、審査する側として見続けることでした。優れた取り組みも、繰り返される失敗パターンも、両方を知っています。
日本能率協会や高度ポリテクセンターでの研修講師としても長年活動し、現場の技術者がどこでつまずくかを熟知しています。
なぜ、今、講座を作ったのか
独立後のコンサルティングや研修を通じて、渡部は一つのことを繰り返し感じてきました。
「同じ失敗が、世代を超えて繰り返されている」
部品の故障メカニズム、保護回路の設計思想、サイレントチェンジのリスク——これらは、経験を積んだ技術者が身体で知っていることですが、体系的に教わる機会がほとんどありません。先輩から後輩へと引き継がれるべき知識が、引き継がれていない。
テクノアカデミーは、35年分の実務経験と研究を一度体系化し、次の世代の技術者に渡すために作られました。本講座の内容は、国の製品安全を担う公的機関にて職員向け研修教材としても採用されています。
教科書ではなく、現場で使える知識として。
講師プロフィール
渡部 利範(わたべ としのり) 博士(工学)・技術士(電気・電子) 株式会社テクノクオリティー 代表
講師プロフィール
渡部 利範(わたべ としのり) 博士(工学)・技術士(電気・電子) 株式会社テクノクオリティー 代表
詳細・ご購入はこちら → https://techno.official.ec
